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【訴訟全般】 大量の書証(証拠)ってどうやって整理・内容把握するの? 

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 こんばんは。週末、深夜日付変わって午前3:00、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は昨晩、義務研修やセミナー等で帰宅が23:00過ぎになっての帰宅でしたものですから、そこから夫婦別々に入浴、一緒に食事(申し上げる迄もなく、兼業主夫の夫が造りました)・・・としているうちにこのような時間になってしまいました。(本記事予約投稿は朝9:00設定です♪)

さて、私的な前置きで大変恐縮なのと、ここ連日、【 具体的な法律的内容論 】よりも、まず皆様に、訴訟ってどのように行われるのだろう< 前ポストの、【 建築 】 建築訴訟事件における ” 争点整理 ” 方法について (訴訟全般の争点整理から) > も自画自賛ながら大変参考になるかと存じますが、簡単なイメージを持って頂き、裁判が親しく感じられますように、一般論でお話申し上げます。

訴訟の場面では、例えば会社同士が契約書を締結して、その後何らかの理由で商品の納入などがされなかった場合、「当社の社員はこう言ったはずだ。」、「いや、こちらの社員はこう言っている」などと言った言わない論をしていても、何も客観的証明力が無い話で、訴訟が前に進みません。

そこで、当事者が自分たちの主張を裏付けるために、様々な書類を証拠として提出することになるのが通例です。そして、労働事件、プログラミング絡みの事件、医療事件、会社の説明義務違反の事件、同フランチャイズの競合店進出による売上ダウンの事件(私はフランチャイズ本部側に立つことが大半ですが)、等々になりますと、双方から膨大な資料が出されることになります。

労働事件でしたら、過去2年に遡ってタイムカードを整理した残業時間表が出されたり、就業規則が出て来たり、賃金規則が出て来たり、職務内容を表す書証が出て来たり・・・プログラミング絡みの事件になると、色々な手続きの流れがでてきますが、基本仕様書、機能仕様書、詳細仕様書、単体テストプログラム実施書、統合テスト実施書等々、ときにはプログラムコードに至るまで(裁判所は「これは勘弁してくれ」といいますが)・・・医療事件だったら大量のカルテや医学文献等が提出されますし、私が担当しているフランチャイズやチェーン本部側サポート事件では、加盟時に必要な説明等を行ったことを示すために、その際に使用している統一アイテム、テキスト、そして業務日報等なども大量に出すことになります。

これは、ただ書面でバサッと出されるのではなくて、一般事件では、原告が提出する書面は「甲◯号証」、といった形、被告が提出する場合は「乙◯号証」、さらに同時に他の被告も訴えられた場合には、「丙◯号証」になる場合もありますし、「乙イ◯号証」として下さい、と裁判所から指示がある場合があります。
甲乙丙なんて使ってしまうあたりが、裁判所がまだまだ体質の古い証拠でしょうか♪
(私など、甲乙丙なんて聞いてしまうと、太平洋戦争の徴兵の際の身体検査のランクを想起してしまいます。あ、勿論昭和40年台後半生まれですよ♪)

さて、問題は、これら大量の証拠のどれとどれが、当事者の主張と関連性を持っているのか。これがすぐに明らかになるようにしなければ、裁判所も当事者も混乱を来すばかりです(事件によっては、「甲100号証」とか平気でありますから・・・)。

そこで、今は、書証を裁判所に提出する際には(勿論、相手方当事者にも副本を提出します)、「証拠説明書」 という書類を添えて提出することになっています。
ちょっと私の方で、仮想事件に基づいて作成したものをアップします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これがあれば、大量の書証に埋もれそうでも、書証を綴ったファイルの冒頭に挟んでおけば、相手方主張、あるいは自分の主張のどこを裏付けようとしている書類かがはっきりして参りますね。
なお、証拠説明書には、「原本」を出します、「副本」(写し)で提出します、と記載する欄がありますが、これは、1つしかない原本を裁判所に渡してしまう、というわけではありませんから、ご心配なさらずに。
原本を提出する場合には、当日、裁判所に原本を持っていって、原本の写しの書証を提出するとともに、「原本はこういうふうに実在しますよ。」ということを裁判所、相手方当事者に確認してもらって、その場で返却を受けることができます。

裁判官も判決をお書きになるときは、各書証を引用して、「この書証は◯◯の理由から採用することが出来ない(措信できない)」というような判断をなさいますから、書証の多い事件はご苦労なさるかと存じます。

ちなみに代理人的には、旅行でもないのに、大量の書類を旅行キャスターバッグに入れて、裁判所の回りを徘徊しているわけですから、これまた異様な光景でございます(^^ゞ

ちょっと、裁判所に親しみがわきましたでしょうか♪

※ ちなみに私など、建築案件を除き(こればっかりは書面展開しないと・・)、業務日報とか、会計書類等についてはパソコンにPDF化して、どこでも仕事ができるようにしております。(勿論指紋認証かけてます)。
※ 雑誌の自炊と著作権の問題は、また後日・・。

PS: なお、文中の証拠説明書は当職が仮に作成、2枚の写真は、フリー写真「足成」さんから許諾を得て使わせて頂いております♪

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    • 大石さま、いつも有り難うございます。
      不利な証拠は、勿論精査して出しませんね。裁判所から提出するように言われた場合は出しませんが・・。
      事実は神のみぞ知る。裁判所は、合理的判断に基づき、どちらがいかに真実性があるか、に基づいて判断するしかありません。
      (ちなみに、正義ってなんだろう、って私は悩みます。企業はいつも悪で消費者は正義?そういう簡単な図式もきらいです。
      「正義」と「平和」の濫用は、時の権力者や独裁者が好んで使う言葉だと思っています。)

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