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【著作権・IT】Pinterest にはまっていますが,規約は?

 いつもご覧下さりまして,有難うございます<(_ _)>。

 ところで(唐突ですが),弊職は今,「Pinterest」というwebサイト(画像を共有するSNS)を気に入っておりまして,携帯からも閲覧することができますので,時折気に入った画像や,撮り貯めしてある写真などをアップロードしたり,他の大勢の方々がアップした写真を自分のBoardにピンをしてコレクションしたり,と綺麗な画像を楽しんでおります。

・・・・と申しましても,何のことやら,と仰せの方がまだ多いかと存じますので(アメリカで4年程前に始まったそうですが,楽天さんが提携したそうですので,これから日本国内でも本格的に流行るかと存じます),簡単に仕組みを説明申し上げます。


 上の画像が,「Pinterest」のトップ画面のスクリーンショットです。

 このように,世界中のメンバー(公開・自由登録制)からアップロードされたインテリアやクラフト,風景写真等々が,次々と上から下に流れていきます。
参加メンバーには,「Pinterest」に登録した時点で,同サイト上に「Board」(掲示板・公開)が提供されますので,目に入った画像のうち,気に入ったものを「Pin it」して,自分の「Board」上にコレクションしていきます。

勿論,自分で自ら画像をアップロードして,世界中の方々の反応を楽しむこともできます。

女性目線でシステムが構築されているようで,どちらかといえば女性の参加者が多いそうで,可愛らしいクラフトや,建築デザイン(こちらは男性投稿者が多い),インテリア,その他見た目に美しい写真ばかりで目移りしてしまいます。

私も,お恥ずかしながら,趣味のサイト (  「まちなみ逍遥」 )  を開設しており,手持ちの自身撮影の写真ストックが多いので,時折風景写真をアップロードしたりしております。(悲しいかな,殆どスルーされちゃいますが( ..)ヾ ポリポリ)。

 なお,他人がアップロードした写真を「Pit it」して自分の「Board」に貼りつけた場合,その写真には,

「Minako Shoh via Marry」

と表示されますので,「Marry」さんから来た写真である,ということは明示されるようになっています。
また,EstyやBehance,Flicker といった,著名な画像ブログサイトからの画像については,直接,そのブログサイトのマークと共に著作権情報が表示されて表示加工ができないように,等の配慮を行っているようです。

 さて問題は,出所の「Marry」さんが第三者の著作権であったり,肖像権であったりを侵害した写真をアップロードしていないか,というところがメインになるかと存じます。現に,時折ハリウッドスターのモノクロ写真などが流れてくることもありますので・・・。
この場合,「Printerest」に参加すらしていない第三者は,「Pin it」が繰り返されることで,自分の把握できない範囲で権利侵害が広がっていることになってしまいます。

 この点,現時点では「Pinterest」は英語での提供ですので,この辺りについてはトラブル・リスク回避すべく,英文のみではありますが,
⇒ Terms&Privacy
⇒ Copyright&Trademark
を累々と綴っております。

  私はお恥ずかしながら,まだこれらに十分に目を通していないのですが,現時点では,「Pinterest」は,著作権保有者(第三者)からの削除要請があった場合の対応につき,the Digital Millennium Copyright Act of 1998(the U.S. Copyright Office)に従って,「Pinterest Copyright Agent 」が窓口となり「Copyright Complaint Form」を用意し,どのような手続きを「Printerest」が行うか,詳細に示しているようです。
( ⇒ Copyright&Trademark 
 では,ユーザーにどのような責任を課しているか,と,”思いっきりざっくりと”探したところ,

「You therefore agree that any User Content that you post to the Service does not and will not violate any law or infringe the rights of any third party, including without limitation any Intellectual Property Rights (defined below), publicity rights or rights of privacy」
という記載があり,ざっくりと,

「 ユーザーが投稿したあらゆる写真は法に抵触したり,第三者の権利(知的財産権,パブリシティー権,プライバシー権を含むあらゆる権利)を侵害するものでないことに同意・保証する。」

という感じでしょうか。この部分は一般的かと存じます。
さらに強調していると感じたのは,
「 It is important that you understand that you are in the best position to know if the materials you post are legally allowed.」

「 ( 運営する当社側ではなく ) 投稿するあなた自身が,自ら投稿する素材が合法か,権利侵害をしていないかどうか,一番分かるはずですよね。」 (※ 弊職が受けた感覚を込めると)
という感じでしょうか。

「・・・・・We therefore ask that you please be careful when deciding whether to make User Content available on our Service, including whether you can pin or re-pin User Content on your boards.

⇒ 素材コンテンツを投稿するメンバーだけではなく,それを 「pin it」して自分のBoardに貼りつける側も,その可否を慎重に判断せよ。」(ザックリ)とも記載がありました。

さて,損害賠償条項は?
「You agree to indemnify and hold harmless Pinterest and its officers, directors, employees and agents, from and against any claims, suits, proceedings, disputes, demands, liabilities, damages, losses, costs and expenses, including, without limitation, reasonable legal and accounting fees (including costs of defense of claims, suits or proceedings brought by third parties), arising out of or in any way related to (i) your access to or use of the Services or Pinterest Content, (ii) your User Content, or (iii) your breach of any of these Terms……」

 ん?これはちょっと認識しておかないと怖いかもしれないですね。
超ザックリはしょってしまいますが,お許し頂ければ,

「 ユーザーは,Pinterest とその役員,ディレクター,社員,エージェントが,いかなるクレーム、要求,訴訟手続,紛争,法的責任,損害・損失,そして出費負担をも,法的,経理的費用を問わず,一切被ることが無いことを保証する(=要は,ユーザーが,Pinterest側の費用等も一切負担する)。」

・・・実際の個別具体的な場面において,これが適用されるのか,それが相当であるのかは別論として,コンテンツをアップロードする際も,他の方がアップロードしたコンテンツを「pin it」して自分の「Board」に貼りつけるだけの場合も,常にコストリスクがあることを留意しなければならないことになりますね。

   特に「pinterest」の場合,米国に運営主体があるようですので,そのことを踏まえても「慎重に」楽しまなければならないことになりそうです。

※ 和訳等,おかしい部分が多々あるかと存じますがご容赦下さいませ。

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