
8.202011
(Facebookに2011,2,14に投稿したコラムを転載しております。)
よくテレビで裁判のニュースが流れる際(刑事や行政裁判が多いですが)、裁判官や書記官、弁護人や検察官が微動だにしない映像が流れるのをご覧になられたことがあろうかと存じます。不自然な映像に思われる方も多いのではないでしょうか。
私は、弁護士として働いて10年ほどになりますが、テレビカメラ撮影が入った裁判に立ち会ったことが数回ございます(いずれも民事事件ですが)。その時の様子ですが、まず裁判長(裁判官席の中央に座っている裁判官です)が、当日の裁判期日手続を始める前、傍聴人も座り、双方の弁護士等の当事者が全て揃った段階で、3分程度テレビカメラ撮影を行う時間を設けることを宣言します。その際、裁判長から「静止しているように」等の指示は一切出ないのですが、当の裁判長が微動だにしないため、私共弁護士も咳やくしゃみを我慢して(?!)大人しく動かずに正面を向いて座っていることになります。そして時間が経過すると、裁判長より、撮影時間終了の宣言が告げられ、カメラマン等は法廷から退出する、という手筈になります。
今度はいつ、そのような裁判に立ち会うことになるか分かりませんが、もしそういう機会があれば、またじっくり観察してみようと思います。
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