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【交通事故】歩行者と自転車との接触事故について-歩行者の背後から自転車が向かってきた場合

こんばんは。金曜(日付変わって土曜ですが)深夜、いかがお過ごしでしょうか。
東京地方は、かなり冷え込んでいるようでございます。北海道、北陸の皆様、大雪に十分お気をつけ下さいませ!

今宵は、最近ブレーキのない自転車の取り締まりや、車道走行原則等々でニュースを賑わせております、自転車と歩行者の接触事故について、簡単に取上げさせて頂きたいと存じます。

自転車と歩行者の接触パターンには、色々なケースがありますが、先行する歩行者の背後から自転車が同方向に向かってきた場合などの事故が多々発生しておりますので、これを取り上げたいと思います。

昨今ニュースでも言及されておりますとおり、道路交通法では、歩行者道と車道との区別がある場合、自転車は原則として車道を走行する義務を負っております。
また、例外的に自転車が歩道を通行することが認められる場合であっても、自転車は車道寄りを徐行して走行する義務や、歩行者の妨げになるときは一時停止する義務を負っております。

歩行者と自転車が同一方向を走行している場合、通常は歩行者が前にいて、自転車が後ろから歩行者に接触するという事例が一般的ですが、このような場合、歩行者の方には、事故発生の予見可能性や回避可能性が認められませんので、原則として、歩行者側が過失相殺を受けること(一部事故の責任があると認められること)は無いということになります。
これは、自転車がベルを鳴らしていたとしても、歩行者には自転車に道を空ける義務はありませんので、結論は変わらないと思われます。

なお、歩行者と自転車との事故、自転車同士の事故につきましては、
「自転車事故 過失相殺の分析」((財)日弁連交通事故センター東京支部 過失相殺研究部会)-※amazonで購入可能-の書籍が最も詳細に分析、検討を行っていると思いますので、実務家の方は是非ご参考になされればと存じます。

※ 写真につきましては、無料素材を提供している、「pro.foto」さんより頂戴しました。

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