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【破産】(よもやま話)本日、東京三弁護士会&裁判官による破産管財人研修がありました。

こんばんは。週末いかがお過ごしでしょうか。
私はと申しますと、急遽、明日朝から月曜日までの1泊2日での宮崎出張が入りまして、今夜出席を楽しみにしておりました、Facebookを介して親しくさせて頂いている方々の夜会(企業の中国進出&中国ビジネスについてのセミナーあり)を当日キャンセルし(大変迷惑をおかけして心苦しいです)、先程まで荷造りなどに追われておりました。
私は、宿泊となると荷物が膨らんでしまうタイプの人間で、ドライヤーもいつも使っているクルクルドライヤー(ブラシと一体になっているようなドライヤー)を入れたり、お風呂で使うナイロンタオルを入れたり、化粧水(雪肌精愛用)をミニボトルに移しかえたり、クレンジングクリームを入れたり、シャンプーとリンスを入れたり、何かと不安で下着を多めに入れたり・・・と、まるで3泊4日並みのTravelバッグになっています。
しかもこれに、別のバック(貴重品やパソコンなどを入れて機内に持ち込む用)がありますので、一体海外に行くのか、といった外観です^^;。(ちなみに、一昨年ぐらいまで凝っていた弾丸海外などでは、3日間に過ぎないのに、一週間行くのかよ?と言われかねない大荷物で(^^ゞ)
すみません、前置きがとっても長くなりました。

ところで本日は、霞ヶ関の弁護士会館に、東京三会(東京、第一東京、第二東京)
に所属する弁護士が大勢集合しました。

  勿論私もその中におりましたが、本日は午前10時から午後3時まで(昼休憩1時間)、東京地裁民事20部裁判官(破産専門部)&大型倒産などを多く扱っておられる先輩弁護士の方々のご講演による、破産管財人研修がございました。

破産管財人とは、各破産申立事件について、裁判所の立場(公平な立場)で破産者の資産調査や、破産者を免責(=借金を支払うことから免れること)させて良いかどうかを調べる、裁判所から(弁護士のみ対象に)選任される職務です。
選任後はまず破産者(&破産申立人代理人)と面接をして色々聴取をし、資産の引継ぎを行い(通帳や株券、職印、小切手帳その他色々)、回収できる債権は回収し、不動産があれば売却して換価し、そのようにして集まった破産財団から、各債権者に配当する、というのが大きな流れです。
金融機関勤務の方々は、よく債権者集会(破産管財人が債権者の方々に調査結果を報告する)にご出席なさるのではないでしょうか。

私も東京地裁より選任を受け(大抵は書記官、難しい案件は裁判官からお電話が来る)、以前一度に4件ぐらい時期が重なって抱えていて大変だったこともあるのですが、(債権届出書が債権者の方々から大量に届いたり、破産者の郵便物は全て破産管財人に転送されるので)、今日の裁判官からの話では、最近は破産事件が減少している反面、破産管財人研修の受講者が増えて(=地裁の管財人選任名簿に登載される)、選任にはかなり厳しい条件を課すようなことを仰っていました。
従来から、大型案件や複雑案件は、弁護士会の倒産法部会(勉強・研鑽会。弁護士登録当初は募集もあって入りやすいのですが、途中からはなかなか入りづらい気がします)や、破産や企業倒産・再生などを専門的手掛けている相応の規模の事務所などに配点されておりましたが、今後はおそらく、一般的な破産事件(少額管財)も倒産法部会に所属している方々や、前述しました破産や企業倒産等を専門に取扱い、事務員さん(秘書さん)が破産管財の事務処理に慣れている事務所の方々などがより多く選任される方向になりそうです。

なお、ここで指しております、破産倒産専門事務所とは、よくテレビCMで流れているような・・・事務所名は申しませんが・・、個人の過払金回収などを専門として大々的に行っているような、弁護士は数名しかおらず、事務員さんを大勢擁し、破産申立処理の多くを事務員さんに委ねているような事務所(勿論、テレビCMなどを打っている事務所が全てそうだ、という訳では全くございませんのでご留意下さい)とは全く異なります。

逆に、そのような事務所は、裁判所自体が破産申立書の記載内容を信頼しておらず(弁護士がちゃんとチェックしていない可能性が強い)、平素なら管財人を付さない案件(同時廃止案件といいます)も含めて全件管財人を付している例が多々見受けられます。
現に、書記官の方からお電話を頂戴したとき、「今回は、◯◯事務所の案件が2件で・・・」というようなこともあり、いくら着手金が安くても、管財人に報酬を支払わなければならない(換価できる財産が全く無くても、20万円は管財人報酬として準備する必要があります)のでは、かえって破産申立者の方々のご負担を増しているような気もするのですが・・・。

逆に地方の裁判所管轄の場合、弁護士の数が限られていますので、一人の弁護士が何件も案件を抱えているようなことも多いようです。

以上、週末のささやかな、よもやま話でございましたm(_ _)m。

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